元イングランド代表MFダニー・ドリンクウォーターが、現役引退を発表した。
現在33歳のドリンクウォーターは、マンチェスター・ユナイテッドのユース出身。2008-09シーズンの終盤にトップチームへと招集されたが出場機会を得ることはできず、以降はローン移籍でハダースフィールドやバーンズリーなどでプレーした。
キャリアの大きな転機となったのは、2012年1月に完全移籍で加入したレスターだった。2013-14シーズンには、当時EFLチャンピオンシップ(2部リーグ)に所属していた同クラブの1部昇格に大きく貢献。2015-16シーズンには元日本代表FW岡崎慎司、元イングランド代表FWジェイミー・ヴァーディ、フランス代表MFエンゴロ・カンテらとともにプレミアリーグを制覇し、“ミラクル・レスター”を代表する選手の一人として歴史に名を残した。
だが、2017年9月に加入したチェルシーではインパクトを残せず、むしろ飲酒トラブルや試合中の暴力行為などトラブルが続くようになった。以降はバーンリーやアストンヴィラ、カスムパシャ(トルコ)といったクラブをローン移籍で転々とし、2022年5月のチェルシー退団以降は1年以上無所属の状態が続いていた。
音声・動画視聴サービスの『ポットキャスト』で現役引退を発表したドリンクウォーターは、無所属期間を「宙ぶらりんの状態があまりにも長かった」と振り返り、次のように語っている。
「プレーしたいと思っていたけど、自分が評価されていると感じる基準やレベルでプレーするチャンスがなかった。僕はフットボールが大好きなだけで、これまでも何かに執着したことはないんだ。妥協するのは構わないけど、それは自分の価値に見合ったプレーをしないということになる」
2部リーグのクラブからもオファーがあったことを明かしたドリンクウォーターは「燃え上がるような気持ちにはならなかった」とコメント。激動のプロキャリアに幕を下ろすことを決めた。