「イノシシの首根っこ押さえて羽交い締めに」住宅街で男性がイノシシに襲われけが 動物園の園内には野生の親子熊 クマやイノシシの出没相次ぐ 広島

広島市の安佐動物公園の園内で、野生のクマが確認されました。また、福山市の住宅地ではイノシシにかまれて男性1人がけがをしました。

広島市安佐動物公園によりますと10月28日夜、園内に設置していた監視カメラに野生の親子のツキノワグマが撮影されていました。

31日に映像を確認し、その後、園内を巡視するもツキノワグマは発見されず、人的・物的被害は確認されていません。ただ、念のため、園内の一部エリアを閉鎖しています。

園によりますと、数年前から園内にクマが出没していて、センサーカメラを設置していました。園は、職員に対して、鈴を持って歩き、早朝や夜の作業をしないような態勢をとっているということです。

広島市安佐動物公園 阿部勝彦 園長
「子グマと母グマの間に人が入ってしまうと、必ず母グマが襲ってくることも考えられる。出会わないように、こちらの存在をわかってもらって逃げてもらうしかない」

一方、福山市の住宅街にはイノシシが現れました。警察と消防によりますと、1日午前7時前、福山市引野町3丁目で「イノシシに人が襲われている」と付近の住民から通報がありました。

20代の男性1人がイノシシにかまれるなどして、両手と顔にけがをして病院に運ばれましたが、命に別状はないということです。

イノシシは、住民や駆けつけた警察官が確保したあと、猟友会が処分したということです。市農林水産課によりますと、イノシシは体長およそ1.3m、体重70kgでメスの成獣だということです。

イノシシを取り押さえた人
「男の人が仰向けに倒れていて、その上にイノシシがのしかかっていた。イノシシの首根っこを押さえて羽交い締めにした」

付近の住民
「大声で子どもの声か大人か分からなかったが、『誰か助けてー』と叫びよったけえ、大声で走り回って。怖いですね。山があるでしょう、山には食べものないし」

現場は近くに保育所や小学校がある住宅街で、市教委によりますと、1日は教員が児童の下校を見守るなどの対応をしました。

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