国連高官、引退前に抗議 ガザでの「大虐殺」批判

米ニューヨークの国連本部=9月(共同)

 【ニューヨーク共同】国連人権高等弁務官・ニューヨーク事務所のクレイグ・モクヒバー所長が引退を控え、イスラエル軍によるガザへの軍事作戦を「典型的な大量虐殺だ」と批判し、国連が適切に対応していないと抗議の書簡を送ったことが分かった。アルジャジーラの記者が伝え、国連事務総長報道官が10月31日に事実関係を認めた。

 モクヒバー氏は31日にもXで、欧米が数十年にわたってイスラエルを擁護し、欧米メディアがパレスチナ人を人間的に扱わなかった結果として「大量虐殺が起きた」と投稿した。

 アルジャジーラの記者はXに書簡を掲載。国連主要部署が「米国の力に屈し、イスラエルのロビー活動を恐れた」と指摘した。

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