雪づり、冬告げ 兼六園

唐崎松に雪づりを施す庭師=兼六園

 1日の石川県内は高気圧に覆われて青空が広がり、最高気温は小松23度、金沢、珠洲で22.7度など平年を3~4度上回った。兼六園では、雪の重みから木々を守る「雪づり」の作業が始まり、来園者が名園の冬支度を見守った。

 初日は高さ約10メートル、枝周り約26メートルと園内随一の枝ぶりを誇る「唐崎松(からさきのまつ)」などに雪づりを施した。庭師らは、高さ約14メートルの芯柱のてっぺんからわら縄を放射状に投げ下ろし、枝に結び付けた。

 昨年も見に来たという七尾市中島町の坂口一代さん(54)は「今年は天気が良く楽しみだった。芸術的に雪づりを仕上げる職人技に感動した」と話した。

 雪づりは12月中旬まで園内の松やツツジなど約800カ所で行われ、庭師や造園業者ら延べ500人が作業に当たる。

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