コロナワクチン接種後に死亡 遺族に4440万円給付 長崎市

 長崎市は1日、新型コロナウイルスワクチン接種後に死亡した市民1人の遺族に、国の救済制度に基づく死亡一時金と葬祭料計約4440万円を給付すると発表した。国が「ワクチン接種が死因の原因となった可能性を否定できない」と認めた。
 同ワクチン接種後の死亡事例に対する給付は同市で初。県によると、県内では西彼長与町と佐世保、大村両市に続き4例目。
 長崎市は亡くなった人の性別や死因などを公表していない。遺族が市を通じて給付を申請。国は因果関係などを判断する審査会の意見を踏まえて救済認定し、市に先月通知した。近く遺族に給付される。
 予防接種法に基づく「予防接種健康被害救済制度」で、給付金は全て国庫負担で賄われる。市内では2021~23年度、健康被害に伴う医療費と医療手当の申請13件が認定されている。市新型コロナウイルスワクチン接種事業室は「自分や家族の被害に不安がある人はまず相談してほしい」としている。

© 株式会社長崎新聞社