「工芸品と触れるっていうのが すごく新鮮みたい」20~30代の若者が注目!築100年の古民家をリノベーション「工芸と過ごす」宿【しずおか産】

いま、関東圏の若者から熱い視線が送られている宿泊施設が静岡市にあります。2023年、オープンしたばかり。木戸をくぐり、石畳を進むと…。

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<泉ヶ谷 工芸ノ宿 和楽 廣江晶子女将>
「いらっしゃいませ」
Q.上の照明がきれいですね?
「こちらは駿河竹千筋細工になります」

静岡市駿河区丸子の人気観光スポット「駿府の工房匠宿」。ここから丸子路を山に向かって歩くこと約40秒。木々に囲まれ、ひっそりとたたずむのが「泉ヶ谷 工芸ノ宿 和楽」。「工芸と過ごす」をテーマにした宿です。

<泉ヶ谷 工芸ノ宿 和楽 廣江晶子女将>
「こちらが部屋になります」
Q.雰囲気が素敵ですね?
「築100年以上の古民家ですので、梁もそのまま生かしています。天井も梁も当時のままです」

元々は民芸店だった築100年以上の古民家を宿にリノベーションしました。

「和」と名付けられた部屋。玄関に入るとまず目に入るのは、不思議な形のオブジェ。匠宿の工房長を務める陶芸家・前田直紀さんの作品です。

部屋の至るところに第一線で活躍する職人が手掛けた数々の工芸品があります。ベッドサイドを灯すテーブルランプは、駿河竹千筋細工。1976年に「伝統的工芸品」に認定されました。

駿河竹千筋細工とは、細く割った竹を丸く加工した竹ひごを一本一本組み、千筋にして作る竹細工のひとつです。

<泉ヶ谷 工芸ノ宿 和楽 廣江晶子女将>
「ひとつひとつの丸いひごの部分もそうなんですが、照明として使っていることが多いので、そこから出る光と影が魅力のひとつなので楽しんでもらえたら」

小物置きとして使うアクセサリートレイや洗面所にあるアメニティが入ったかごも、駿河竹千筋細工です。

<泉ヶ谷 工芸ノ宿 和楽 廣江晶子女将>
「(匠宿は)体験をして自分の作品になるが、(工芸ノ宿では)職人の匠の技をしっかり部屋でみてもらうことで、工芸品のすばらしさを楽しんでもらいたい」

そのほか、部屋にはヒノキ風呂やプライベートサウナも。食事は徒歩2分の場所にある予約がなかなか取れない人気のレストラン「Simples」で、駿河湾の海の幸などを楽しめます。

<泉ヶ谷 工芸ノ宿 和楽 廣江晶子女将>
「日常の忙しさをふと忘れてゆっくりとした時間を過ごす。部屋でゆっくりして見上げてみると工芸品をゆっくり見られる。わたしたちもびっくりしているんですけど、すごく感度の高い20~30代の方たちが予約をしていただいて、工芸品と触れるっていうのが、すごく新鮮みたい」

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