難病アミロイドーシス研究、自律神経学会賞を受賞 長崎国際大・安東学長

「アミロイドーシスは人類が最後に克服すべき疾患」と話す安東学長=佐世保市、長崎国際大

 難病アミロイドーシスを研究する長崎国際大(佐世保市)の安東由喜雄学長(70)が、日本自律神経学会の臨床部門学会賞を受賞した。検査法や治療の積み重ねが評価された。
 アミロイドーシスは、異常なタンパク質が自律神経のほか、心臓、腎臓などあらゆる臓器に沈着し障害を引き起こす。脳に蓄積すると神経細胞が失われアルツハイマー病を発症するとされる。昨年亡くなった元プロレスラーのアントニオ猪木さんも全身性アミロイドーシスを患っていた。
 安東学長は米国やフランスなどの研究者と論文を発表。臨床症状や最新の治療法などをまとめ、同学会から「自律神経の研究に大きく寄与する論文」と評された。
 安東学長によると、老人性のアミロイドーシス患者は国内に100万~200万人いると推定され、日常診療でも注意すべき疾患になっている。安東学長は受賞に「これまで支えてくれた医局員や研究者、患者の皆さんに深謝」としながら「アミロイドーシスは人類が最後に克服すべき疾患。これからも研究を続けたい」と話した。

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