阪神38年ぶり日本一かけ第6戦に先発 村上が抑え、近本が打てば… 淡路島コンビによる「勝利の方程式」

10月28日の第1戦で好投した阪神・村上=京セラドーム大阪(撮影・中田匡峻)

 プロ野球オリックス・バファローズを相手に、SMBC日本シリーズ制覇に王手をかける阪神タイガース。4日の第6戦の先発マウンドには、村上頌樹投手(兵庫県南あわじ市出身)が立つ。実はレギュラーシーズンから村上が勝利投手になった試合ではすべて、同じ淡路島で生まれ育った近本光司外野手(兵庫県淡路市出身)がヒットを放っている。シリーズ開幕戦でも村上が快投を見せ、近本が3安打猛打賞。勝利と密な関係性を持つ「淡路島コンビ」の活躍に、期待が高まる。

 10月28日の関西ダービー開幕戦は、村上が7回2安打無失点。近本は2打点を挙げて援護し、8-0の大勝に貢献した。

 クライマックスシリーズ(CS)と日本シリーズを含め、村上が勝ち投手になった12試合は、いずれも近本が安打。逆に負け投手となった6試合は無安打や負傷による欠場と、見事にリンクする。

 近本は「(シーズンの)前半は村上の時に結構打ったけど、後半から全然で」と口にするが、村上が先発した試合の打率はポストシーズンを含めて3割5厘。ペナントレースの2割8分5厘を上回り、直近2試合は2打点ずつと好調だ。

 第6戦で近本が打ち、村上がオリックス打線を封じ込めば、必然と勝利が近づく。近本は今シリーズの打率4割7分4厘、出塁率は5割6分5厘と、リードオフマンとして心強い数字が並ぶ。

 阪神の兵庫出身選手の日本シリーズ歴代最多勝利は、「ミスタータイガース」村山実さん(兵庫県尼崎市出身)の2勝。村上がレジェンドに並んだ時、猛虎の38年ぶり日本一が現実となる。(有島弘記)

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