大分市美術館で「推しの建築展」 磯崎新さんの活動や地元の建物紹介【大分県】

磯崎新さんがJR大分駅周辺の街並みを描いた「県都コア構想」の模型=大分市美術館
県内の建築士がお薦めする書籍
お気に入りの建築にシールを貼る来場者

 【大分】「おおいたの推(お)しの建築展」が大分市上野の市美術館で開かれている。同市出身の世界的建築家で昨年12月に亡くなった磯崎新さん(享年91)の活動を通じ、大分のまちづくりを紹介。県内の建築士が人に薦めたいほど大好きな「推し」の建築や書籍も展示する。19日まで。無料。

 市と県建築士会、市教委の主催。磯崎さんが残した建築群や影響を及ぼした街並み、県内の建築文化とその魅力を五つのテーマ別に伝える。来場者はお気に入りの建築(展示)にシールを貼って投票。“推し活”に参加できる。

 ▽磯崎新と大分市 磯崎さんがJR大分駅周辺をデザインした「県都コア構想」の模型、同駅周辺の1960年代から現在までの変遷をたどる写真を公開。

 ▽けんちくキッズフォトコンテスト作品展 市内の小学生が磯崎さん設計のアートプラザ(同市荷揚町、旧県立大分図書館)を一眼レフで激写。磯崎建築の新たな魅力が楽しめる。

 ▽オシカツ 街並み保存や歴史的建造物の修理など、県建築士会14支部が取り組む地域貢献活動を紹介。

 ▽オシホン 磯崎さんの著書や蔵書、同会員の愛読書をそろえた。専門書からデザイン集、小説、子ども向けの図鑑まで“創造の源”が垣間見える。

 ▽オシケン 同会員イチオシの建築とは? 有名建築家や地元の大工が造った公共施設、神社、旅館、住宅など、マニア目線で選んだ大分の名建築を発表。

 同会は「会場を探索し、自分の推しを見つけてほしい。大分の建築を知り、まちの未来を考えるきっかけになれば」という。

 関連トークイベント「磯崎新と私」を同館で開く。5日の講師は日本文理大の島岡成治副学長、18日が佐伯市出身の建築家青木茂さんと市美術館の菅章館長。両日とも午後2時から。知られざるエピソードや思い出を語る。無料。

© 有限会社大分合同新聞社