C群14代目ボスザル「スケサン」でごザル 高崎山で就任式、観光客が祝福【大分県】

C群第14代ボスに就任し、祝いのバナナを受け取るスケサン=4日、大分市神崎の高崎山自然動物園
垂れ幕のひもを引っ張るスケサン
C群第14代ボスに就任したスケサン

 【大分】大分市の高崎山自然動物園で4日、C群のナンバー2から14代目ボスザル(α(アルファ)オス)の座に就いた「スケサン」(推定13歳)の就任式があった。B群に移った先代「ロバート」の後任。新たなトップのお披露目を多くの観光客が見守った。

 園によると、今年5月ごろからロバートがB群との二重生活を始めた。9月、C群に帰ってきたロバートを、スケサンがナンバー3とともに追い払う行動を取った日を境に戻ってくることがなくなった。

 式では市商工労働観光部の三好正昭部長が、スケサンの代理高崎山のマスコットキャラクター「タッキー」に辞令を手渡した。続いてスケサンがゆっくりと壇上に登場。垂れ幕のひもに付いたピーナツを引き寄せたものの、幕が開かないというハプニング。動じることなく2度目に挑み、「就任おめでとう!」の文字が現れると、見物人から拍手が起こった。祝いにバナナもプレゼントされた。

 長崎市から家族で訪れていた小学4年の北村朗人(あきと)君(10)は「強そうというより優しそうに見えた」。母親のゆうきさん(38)は「就任式をたまたま見られてラッキーでした」と笑顔だった。

 スケサンの名前は、仲間内でのけんかの仲裁に入る「助っ人さん」から付けられたという。同園ガイドの木本智さん(55)は「面倒見がよく、他の群れとの抗争でも先頭で対峙(たいじ)し、仲間を守ろうとする力強さがある。一方で、ひょうきんな一面もある」と説明。「少数精鋭のC群をまとめるリーダーとしての格好良さと、かわいらしさの両面でファンを増やしてほしい」と期待した。

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