「山形の旨だし」最高賞 ジャパン・フード・セレクション、三和漬物食品(高畠)県内初

「ジャパン・フード・セレクション」でグランプリを獲得した「山形の旨だし」

 漬物製造の三和漬物食品(高畠町、鈴木尚彦社長)が製造販売する「山形の旨(うま)だし」が、一般社団法人日本フードアナリスト協会(東京)が毎月行っている食品・食材評価の「ジャパン・フード・セレクション」の2023年10月度で、最高賞のグランプリを受けた。県内関係のグランプリ受賞は初めてという。

 ジャパン・フード・セレクションは2013年から毎月実施。講座や試験などを受け、食に関して豊富な知識を持つと同協会が認定するフードアナリストが、試食などをして審査する。賞は奨励賞からグランプリまで5種類。応募などで毎月200~700程度(月別総数は非公表)の参加があり、最終審査は2級以上のフードアナリスト10~20人が試食し各賞を決める。

 10月度はグランプリ24点と金賞11点を決めた。「山形の旨だし」は、本県の郷土料理「だし」を商品化した。キュウリ、ナス、ミョウガ、大葉、長ネギといった国産野菜を細かく刻み、カツオエキスで風味を引き立たせ、粘り気を出すため昆布も使用している。2003年から製造販売している主力商品で、県内外のスーパーや道の駅たかはたなどで販売している。1個238円。

 審査では、刻んだ野菜の食感や食べやすさのほか、ご飯や豆腐、麺などさまざまな食材に合わせられる汎用(はんよう)性の高さなどが評価された。グランプリはこのほかに「キリン 午後の紅茶 おいしい無糖 ミルクティー」(キリンビバレッジ、東京)や「豆パンロール」(白石食品工業、岩手県)などが選ばれた。

 鈴木社長は「山形が誇る郷土料理がこのような評価を受けてうれしい。先人たちの知恵が生んだこの食文化を今後は海外にも広げていきたい」と話していた。

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