軽石そっくりの焼き菓子でジオパークPR 兵庫・豊岡の菓子職人ゴージャス☆和代さんと推進協が共同開発

本物の石はどれだ? 軽石を模した「スコリア ブラウニー」を手にする久保和代さん=豊岡総合庁舎

 山陰海岸ジオパーク推進協議会(事務局・但馬県民局)は、同ジオパークを代表する見どころの一つ、神鍋高原(兵庫県豊岡市日高町)で見られる黒っぽい軽石(スコリア)を模した焼き菓子「スコリア ブラウニー」を、豊岡市在住のパティシエ「ゴージャス☆和代」こと久保和代さん(40)と共同開発した。見た目を最大限、石に近づけつつ、空気を多く含む軽石の特徴を踏まえてふんわりと仕上げた。今後、地域のイベントや受注生産などで販売する。(阿部江利)

■1グラム単位で調整、納得の出来栄え

 同協議会は今春から、地元産商品のPRを目指し、ジオパークにちなんだ菓子「ジオスイーツ」の企画開発を進める。5月には、地球の地磁気逆転が世界で初めて提唱された玄武洞を題材に、古地磁気年代をしま模様で表したクッキー「松山逆磁極期」を限定販売した。

 第2弾は、同市の地域おこし協力隊員で、仏パリの有名店で修業を積んできた久保さんが「直感でひらめいた」という焼き菓子。実際の軽石は、鉄分含有量の違いで色に濃淡があることから、新商品のブラウニーも黒と茶褐色の2種を開発した。黒には地元神鍋産の木炭パウダーを配合し、茶褐色は豊岡市竹野町産の塩を入れてシナモン風味に。ふんわりと軽い口当たりに仕上げている。

 久保さんは「石らしく見せつつも、しっとりおいしく仕上げるため、1グラム単位で材料の調整を重ねた納得の出来栄え」と胸を張る。同協議会は「スコリアがなぜできるのかや、地域の景観に興味を持つきっかけにしてもらえれば」と期待する。

 黒(ブラック)、茶褐色(シナモン)とも、1箱60グラム入りで各650円。12日に神鍋高原で開かれる「山とアソブ日2023」の会場で販売するほか、同協議会のブースではゲームの景品としても出す。同協議会TEL0796.26.3781

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