パ覇者オリックス、日本一ならず ファン脱帽「虎、手ごわかった」「来年こそは」

5回途中で降板したオリックス・宮城(中央)=京セラドーム大阪(撮影・中田匡峻)

 日本一を逃したオリックス。だが、チームはパ・リーグ3連覇で「がんばろうKOBE」を合言葉に戦った阪神・淡路大震災後の活躍を上回った。ファンらは選手の奮闘をねぎらった。

 オリックスは1995、96年にリーグ2連覇。96年には日本一に輝いた。大正筋商店街(神戸市長田区)で日本茶販売店を営む伊東正和さん(74)は快進撃に勇気づけられた一人だ。

 伊東さんは震災時の監督、故仰木彬さんに触れ「阪神の岡田彰布監督は仰木さんの下でプレーしただけあって手ごわかったが、選手は優勝を目指して全力で頑張った。感謝しかない」と振り返り、「来年こそ選手とファンのみんなで日本一をつかみたい」と気持ちを入れ直した。店舗では7日から「お疲れさまセール」をするという。

 京セラドーム大阪のファンも声をからした。「関西ダービーは一筋縄には勝てない」と大阪府吹田市の会社員女性(30)は苦笑い。「阪神ファンの応援がすごかったので、球場に来られなかった人の分まで皆で声を出そうとSNS(交流サイト)で話題になった。ファンの一体感は高まった」と語った。(門田晋一、井川朋宏)

© 株式会社神戸新聞社