松葉ガニ漁解禁、日本海の恵みどっさり 名産地・但馬の漁港で初の水揚げ「滑り出しは良好」

美寿丸が水揚げした松葉ガニ(ズワイガニ雄)=6日午前、兵庫県新温泉町芦屋、浜坂漁港(撮影・長谷部崇)

 兵庫県が国内有数の漁獲量を誇るズワイガニの漁が6日、富山県以西の日本海で解禁された。雄の「松葉ガニ」、雌の「セコガニ」が今季初めて水揚げされ、但馬地域の港が活気づいた。

 5日に豊岡市と香美町、新温泉町にある五つの港から計37隻の沖合底引き網漁船が出漁。日付が変わると、次々に網を海底に沈めた。

 浜坂漁協(新温泉町)所属の「美寿丸」(95トン)は5日夜、諸寄漁港(同町)を出港し、但馬沖約20キロの海域で操業。網を5回沈め、松葉ガニを約140匹、セコガニ約3千匹をそれぞれ引き揚げた。6日午前10時半ごろに浜坂漁港(同町)に戻ると、漁師らは漁船の水槽から茶褐色のカニを競り場に移し、家族らが手際よくサイズ別に並べていた。

 美寿丸の濱根秀樹船長(61)は「雄も雌も想定していたより取れて滑り出しは良好。競りでいい値段がついてほしい」と話した。

 同日午後から各港で初競りが行われる。漁期はセコガニが12月末、松葉ガニが来年3月20日まで。(斎藤 誉)

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