ベンチで見つめた胴上げから38年、歓喜の瞬間が再び訪れた。プロ野球阪神の日本一達成から一夜明けた6日、元球団トレーナーで盛岡市中ノ橋通のリバース岡本院を営む鍼灸(しんきゅう)師岡本修一さん(77)は「格別です」と喜びに浸った。1985年の日本シリーズに立ち会い、直後に同市で開業。「心の中には常に阪神があった」といい、かつて共に戦った指揮官や選手たちの奮闘をねぎらった。
3勝3敗で迎えた5日の日本シリーズ最終戦。岡本さんは自宅で妻とテレビ観戦し、85年に西武と戦った日本シリーズや、当時主力だったランディ・バースさんの話をしながら戦況を見守った。
前回の日本一直後に盛岡市で鍼灸院を開業し、今も虎党の患者と野球談議を楽しむ。「ここまで長かったし、夢のまた夢だった。投打と采配がかみ合った日本一だ」とたたえた。