「津波防災の日」の5日 津波避難タワーで避難訓練と防災イベントを実施(静岡・伊豆市)

「津波防災の日」の5日、静岡・伊豆市土肥では、観光施設を兼ねた津波避難タワー建設地付近で避難訓練と防災イベントが行われました。

防災訓練には、地域住民 約60人が参加。移動経路が記録されるGPSロガーを身につけ、津波の到達が予想される6分以内に、建設中の津波避難タワーまで逃げられるのか確認しました。

土肥地区は南海トラフ巨大地震が発生すると最大10mの津波が6分程度で到達すると想定されています。それを受け、伊豆市は、海水浴客で賑わう海岸沿いに避難できる場所を作ろうと、津波避難タワーを建設中です。「観光型」の津波避難タワーで、高さは18.8メートル。1階から3階には、土産物店や飲食店など3店舗が入り、4階が展望スペースとなります。3階と4階が避難場所となり、最大1230人が避難できるということで、「Terrasse Orange toi(テラッセ オレンジ トイ)」と名付けられました。

(伊豆市 菊地市長)

「100年に1回使うのであれば残りの99年364日はどうするんだ。せっかくなので、普段は観光施設で使わせていただきましょうということで、国と県からも同意をいただきこの事業に至りました」

この日は、津波避難タワーの機能や、観光施設としてどのように活用するのか周知することも目的のひとつです。

(訓練参加者)

「(タワーが)目立たないと命守れない、ここに避難っていうのがわからないと」

「周知されていれば、いざ地震があったら(観光客はここに)逃げるのかな」

また、タワー建設地近くでは、自衛隊の炊事車による炊き出しの実演や、プールの水などを生活用水として使用できるようにする浄水器、防災グッズの展示などが行われ賑わいを見せていました。普段はレストランやお土産物店など観光施設として利用できるこの津波避難タワーは、2024年3月末に完成予定です。

© 株式会社静岡第一テレビ