「地域の憩いの場に」 築50年の空きビルをリノベーション 佐世保・俵町

無人運営のコワーキングスペース「佐世保Share Lounge」を紹介する江頭さん=佐世保市俵町

 空きビルだった築50年の建物をリノベーションした無人運営のコワーキングスペース「佐世保Share Lounge」が長崎県佐世保市俵町にオープン。運営する福岡リノベース(佐世保市)の社長、江頭聖子さん(43)は「地域の憩いの場としても使ってほしい」と話す。
 福岡県出身の江頭さんは2014年にリノベーション事業に取り組む同社を福岡で設立した。数年前からジョージアで暮らしていたが、昨年3月、家族で佐世保に移住。斜面地の空き家を購入し、シェアハウスとして知人らと共に暮らしている。「新築にはない味わい深さがだせるところが古い建物の魅力」と話す。
 俵町のビルは縦に細長いシルエットに一目ぼれして今年4月に購入。「Wi-Fi Building」と名付けた。3階建てで、1階は「佐世保になくて自分がほしいと思うものにしよう」と無人運営のコワーキングスペースに。2、3階はテナントにした。
 佐世保Share Loungeは「いいオフィス」(東京)の加盟店として営業。床面積は25平方メートル。壁の色はベージュで、照明は電球色。デスクと椅子だけでなくソファも設置するなど落ち着ける空間にした。ウオーターサーバーも無料で使える。江頭さんは「ここに来て古い建物の可能性を感じてほしい。仕事だけではなく、だんらんの場所としても気軽に使ってもらえたら」と話す。今後、地域の人らに無料で使ってもらう開放日も設ける予定。
 同ラウンジ使用には「いいオフィス」の「いいアプリ」をダウンロードして予約を入れ、支払いを済ませる。利用料は1時間550円、1日1100円、1カ月1万千円。年中無休。

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