「品質よいお茶を安定的に」業界初!電気ヒーター式お茶の焙煎機 後継者不足と環境問題の解決へ

熟練した職人技がなくても緑茶を安定した味に仕上げることができる焙煎機が開発されました。「後継者不足」と「環境配慮」という2つの課題を解決することが期待されているそうです。

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業界初の電気ヒーター式茶焙煎機。中部電力とお茶関連の機械などを製造しているカワサキ機工が約3年を掛け、開発しました。

お茶の仕上げ作業「火入れ」は、味や品質を左右する大切な工程で、これまではガスバーナーを使って熟練した職人が火加減を調節していました。一方、電気ヒーター式では、茶葉の温度を測るセンサーが取り付けられ細かく温度の調節ができるようになりました。

<中部電力先端技術応用研究所 河村和彦さん>
「茶葉への加熱むらがなくなり、品質のよいお茶が安定的にできます」

茶業界は後継者不足に悩まされています。新たな焙煎機は職人の経験がなくとも、おいしいお茶を仕上げることが可能になりました。

<中部電力先端技術応用研究所 河村和彦さん>
「平面状のヒーターを採用したことによって、コンベアに近づけることで理想的な加熱ができます」

さらに、この機械では電気を使って効率的に熱を伝えられるため、ガスバーナー式よりも15%エネルギー効率が上がり、二酸化炭素の排出が抑えられるといいます。

中部電力とカワサキ機工では今後、茶葉によって最適な焙煎温度のデータを蓄積し、2024年度中には、新型焙煎機の本格的な販売を始める予定です。

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