優しく包む1万個の光 諫早・鎮西学院高でツリー点灯 世界平和へ願いを込める

明かりがともされたヒマラヤスギ=諫早市、鎮西学院高

 長崎県諫早市西栄田町の鎮西学院高(川﨑健校長)で7日、クリスマスツリーが点灯され、敷地内を優しく包む約1万個の光に生徒らが世界平和などへの願いを込めた。
 約40年続く同校の伝統行事。クリスマスツリーに見立てた体育館そばのヒマラヤスギ(高さ約15メートル)や敷地内の樹木に約1万個の電球を施した。
 ツリー前であった点灯式には全校生徒や教職員、鎮西学院幼稚園の園児や保護者、地域住民らが参加。同校聖歌隊や園児らによる賛美歌が会場を包み、明かりがともされると歓声と拍手が起きた。
 戦後、諫早で再建した同学院はかつて爆心地から約500メートルの長崎市竹の久保町(今の宝栄町)にあり、長崎原爆で150人以上が犠牲になったとされる。聖歌隊を務めた3年生の橋本花音さん(18)、富永望乃さん(18)はロシアの軍事侵攻や中東情勢に思いをはせ、「私たちがツリーの光に平和を願うように、世界の多くの人が(クリスマスイルミネーションや星など)それぞれが見る光に平和を祈ってほしい」「ツリーの光を見て幸せな気持ちになってほしい」と話した。
 点灯は12月25日までの午後5時~午前0時。午後8時までは一般にも開放している。

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