「コパル」(山形)が大賞 山形エクセレントデザイン

山形エクセレントデザイン2023で大賞に選ばれた「シェルターインクルーシブプレイス コパル」(県提供)

 県内で生み出され、優れたデザインの製品や取り組みを顕彰する「山形エクセレントデザイン2023」の各賞が8日発表され、最高賞の大賞に「夢の公園」(山形市)の「シェルターインクルーシブプレイス コパル(山形市南部児童遊戯施設)」が選ばれた。他に12点が賞を受けた。

 コパルは障害の有無や年齢、性別の違いにかかわらず、全ての子どもが遊び回れるインクルーシブ(分け隔てない)な空間として昨年4月にオープン。子どもの感覚を刺激し、自ら遊びを発見できる遊戯場や体育館、カフェを備えている。

 若手建築家ユニットの大西麻貴さんと百田有希さんが設計し、木造建築業シェルターを代表企業とする特別目的会社の夢の公園が運営している。審査員から「バリアーを解消するスロープが機能的役割を越え、子どもが走り回れる坂道になっているように、一つ一つの要素に複数の意味を重ねてデザインすることで、インクルーシブな場を実現している」と評価された。

 エクセレントデザインは県や山形市、商工団体でつくる山形デザインコンペティション実行委員会(会長・吉村美栄子知事)が隔年で開催し、13回目。今回は48社から60点の応募があり、長谷川敦士武蔵野美術大教授を委員長に専門家5人が先月、計画性や機能性、社会性、市場性などの観点で審査した。

 受賞には届かなかったが、開発視点や技術に独自性があり、今後の展開が期待できる9社が奨励企業になった。表彰式は12月8日に山形市のやまぎん県民ホールで行われる。大賞以外の受賞者は次の通り。

 ▽準大賞=丸定(米沢市)天童荘(天童市)▽プロジェクトデザイン賞=矢萩土建(村山市)▽サーキュラーデザイン賞=1Blue(鶴岡市)▽入賞=KIUEMON(尾花沢市)Q1(山形市)keiki l’iil’ii(ケイキリィリィ、山形市)さがえ子姫芋組合(寒河江市)シャルム(山形市)天童木工(天童市)ヒカルマシナリー(山辺町)まるい食品(鶴岡市)

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