全国高校サッカー長崎県大会、あす決勝 雪辱期す長総大付×連覇狙う国見 

今大会5得点の長崎総合科学大付FW福島(14)、国見の最終ラインを統率するDF平田(右)=トランスコスモススタジアム長崎

 サッカーの第102回全国高校選手権長崎県大会最終日は12日、諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で決勝の長崎総合科学大付-国見が行われる。4年ぶりの決勝対決で、長総大付は2年ぶり9度目、国見は2年連続24度目の優勝を狙う。午後0時40分キックオフ。

 6月の県高総体は3回戦で対戦し、国見が後半ロスタイムに均衡を破って1-0で競り勝った。今季、公式戦での対戦はこの1試合のみ。雪辱に燃える長総大付と夏冬2冠を狙う国見の力は互角と言える。1点を争う接戦が予想される。
 第1シードの長総大付は、ここまで3試合で16得点2失点と高い攻撃力を誇る。海星との準決勝は1-1からのPK戦を制した。2トップの一角で180センチのFW福島は1人で5得点。競り合いの強さに加え、ロングボールを収める技術やキープ力に優れる。
 両サイドにも好選手がそろう。右のMF甲斐は準決勝の土壇場で同点弾を決める勝負強さを見せた。左のMF尾島はスピードを生かしたドリブル突破が魅力だ。途中出場で試合の流れを変える役割も持つ。最後まで運動量が落ちることなく、伝統の走り勝つサッカーも健在。主将のDF平山は「選手権で頂点に立つために長総大付に入学した。絶対に勝ってみせる」と言葉に力がこもる。
 第2シードの国見は3試合で9得点無失点。3位に入った夏のインターハイで強豪相手に披露した堅守が今大会も際立つ。DF陣の身長は高くはないが、夏の経験を経て対人の強さに磨きがかかり、4バックの統率はより強固となった。
 攻撃はボランチのMF坂東匠や山口が配球役。大会屈指の2トップの中山と西山や、右サイドのMF門崎らのコンビネーション、個人技で打開していく。県高総体決勝と同カードとなった長崎日大との準決勝は主将のDF平田がFKから2得点。セットプレーも強みの一つだ。攻守にバランスが取れたチーム。平田は「決勝は今までで一番厳しい戦いになる。最後まで得点を許さず全国へ行く」と気を引き締める。
 長総大付はキック精度の高い平山などが後方からどれだけ質の高いロングボールを前線に送れるか。国見は効果的なプレスで自由に蹴らせず、セカンドボールを拾って保持率を高められるかがカギとなりそうだ。
 決勝の観戦は有料(小学生以下は無料)で、当日券は一般700円、中高生500円。

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