リニア工事をめぐり静岡県が懸念するボーリング調査「水を戻す方法の1つとして田代ダム案の適応を検討」JR東海社長が会見で考えを示す

リニア中央新幹線の工事をめぐり、山梨県側から静岡県境付近に向けて実施している「高速長尺先進ボーリング調査」について、JR東海の丹羽俊介社長は11月16日、静岡県内でボーリング調査を行う際の水を戻す方法の1つとして「田代ダム案」の適応を検討するという考えを示しました。

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現在は山梨県内で直径約12センチ程度の筒状の棒を地下で掘り進めています。

これに対し、静岡県は、地下水が山梨県側に流出することを懸念して、県境300メートル以内のボーリング調査は行わないよう求めています。

一方、リニア新幹線の静岡工区の工事に伴い、静岡県外に流出する水を戻す「田代ダム案」については、すでにJR東海とダムを管理する東京電力の間で具体的な取水の抑制方法が大筋まとまったとしています。

こうした状況を受け、JR東海の丹羽社長は11月16日「今後、利水関係協議会の了解を得て、東京電力と合意すれば、静岡県内のボーリングを行う際の水を戻す方法の1つとして田代ダム案を適応していくことを検討していく」との考えを示しました。

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