【台湾】鴻海と裕隆のEV合弁、「創新板」に上場[車両]

鴻華先進科技が20日、台湾証券交易所のベンチャー企業向け市場「台湾創新板」に上場した(鴻海提供)

EMS(電子機器の受託製造サービス)世界最大手の鴻海精密工業は20日、同社と自動車大手の裕隆汽車による合弁の電気自動車(EV)メーカー、鴻華先進科技(フォックストロン)が同日、台湾証券交易所(証交所、TWSE)のベンチャー企業向け市場「台湾創新板」に上場したと発表した。世界のEV顧客にカスタマイズ化した柔軟なビジネスモデルのサービスを提供していくとしている。

鴻海と鴻華先進の董事長を務める劉揚偉董事長らが式典に出席した。劉氏は鴻海のBOL(運営とサプライチェーンの現地化)とCDMS(デザインと製造の受託サービス)モデルで協力し、北米、東南アジアなどの市場に入り込むと説明。北米は初期計画として乗用車、東南アジアはEVバスを主軸とする。

鴻海によると、鴻華先進の資本金は174億1,300万台湾元(約818億8,000万円)。1~9月の売上高は5億8,800万元、税引き後の損益は14億1,900万元の赤字だった。

■モデルCは来年1月から大量納車

中央通信社によると、鴻華先進の李秉彦総経理はスポーツタイプ多目的車(SUV)のEV「モデルC」について、第4四半期(10~12月)から量産を始めたと明らかにした。来年1月から大量納車を開始する見込み。来年は新モデル「モデルD」を発売する計画。

モデルCのプラットフォームをベースに設計された「LUXGEN(ラクスジェン)」ブランド初のEV「n7」の受注台数は、一般向けが8,000台、リース業や政府向けが1,100台に上った。来年6月末の納車完了を予定している。

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