2代目二宮金次郎が誕生 盗難被害の真岡・旧長沼北小 石像として復活

旧長沼北小の2代目二宮金次郎像の設置を喜ぶ地域住民ら

 【真岡】銅像が盗難被害に遭い、再建された旧長沼北小の二宮金次郎(にのみやきんじろう)像の除幕式が23日行われ、設置に尽力した二宮地区の住民らが石像として生まれ変わった2代目金次郎をめでた。

 新たな像は高さ約1.3メートルで、銅像があった台座に据え付けられた。少年時代の金次郎が病弱な父親に代わり労役に出たわらじの逸話を基に、茨城県桜川市の石彫家浅賀正治(あさがまさじ)さん(70)が御影石を彫り上げた。

 除幕式には同校の歴代PTA会長有志や浅賀さん、かつて金次郎を活用した街づくりに取り組んだ旧二宮町長の小倉尚志(おぐらひさし)さん(83)、藤田忠義(ふじたただよし)さん(81)ら約25人が出席した。

 二宮金次郎像制作の会代表の古久保正己(こくぼまさみ)さん(67)は「地域で力を合わせて建て直すことができ、地域に根差した金次郎によって長沼地区が一つになった」と感激を語った。

 参加者一同で紅白ロープを引いて除幕し、快晴の空の下、2代目金次郎が姿を現すと大きな拍手が湧き「目線が柔らかい」「顔がキリッとしているな」「立派なのが建った」と口々に喜んだ。銅像は1990年7月に建てられ、ことし2月24日、盗まれているのが分かった。

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