進まぬ家庭ごみの有料化 岩手県内の導入率、全国最低

 

 岩手県内で家庭ごみの有料化が進んでいない。主に専用のごみ袋に手数料を上乗せして販売することで、ごみの減量やリサイクルを促す仕組み。全国の6割超の市区町村が導入するが、本県は北上市のみと有料化率は全国最低の3.0%にとどまる。近年は排出量が増加傾向にあり導入を検討する市町村もあるが動きは鈍く、住民の理解も課題となる。

 県内では2008年に北上市が有料化して以降、全県的な機運が高まらず導入例がない。本県の家庭ごみの1人1日当たり排出量は500グラム前後で推移し他県より少なかったが、有料化の広がりを背景に18年度には全国平均を上回った。

 有料化がごみの減量につながることは、全国的に証明されている。秋田大教育文化学部の熊丸博隆助教(環境経済学)は、複数の自治体で生活系ごみが20~30%減少したと説明する。

© 株式会社岩手日報社