【インド】ダイキンの南部エアコン工場が開所式[電機]

インド南部チェンナイ近郊スリシティーにあるダイキン子会社の新工場(ダイキン工業提供)

ダイキン工業は1日、インド南部チェンナイ近郊スリシティーの新工場が開所式を実施したと発表した。開所式に先立ち、生産は7~8月に開始。家庭用エアコンの完成品やエアコンの基幹部品に当たる圧縮機を製造している。エアコン完成品工場としては西部ラジャスタン州ニムラナに続き、国内2カ所目。建設費など約200億円を投じた。

新工場は、完全子会社ダイキンエアコンディショニングインド(ダイキンインド)が新設。約30万平方メートルの敷地に2工場を設けた。2工場のうち一つは、エアコン完成品工場で、製品は主にインド市場に投入。将来的にはインド近隣やアフリカ市場への輸出を視野に入れる。もう一つの工場は、圧縮機を製造する工場。従来はタイの自社グループの工場から圧縮機を輸入してニムラナのエアコン完成品工場で使っていたが、今後はスリシティーで圧縮機を製造し、ニムラナとスリシティーの双方のエアコン完成品工場で使用する。

新工場の完成により、ダイキンの国内生産能力は大幅に増える。家庭用エアコンの年産能力でみると、従来はニムラナ1カ所のみで150万台だったが、スリシティーの稼働を受け、2カ所合わせて300万台を数年以内に実現する。

スリシティーのエアコン完成品工場の一部と圧縮機の工場に対する投資はともに、インド政府の国内生産振興策「生産連動型奨励制度(PLI)」の対象になっている。

新工場の開所式は11月23日に開かれ、ダイキンの十河政則社長やダイキンインドのカンワル・ジート・ジャワ社長が参加した。

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