重伝建近くに子ども食堂 高岡・大町、才川さん「住民集う場に」 ものづくりも指南

子ども食堂の整備を計画している才川さん=高岡市大町

 高岡市在住の女性が来春をめどに、重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)に近い同市大町の空き店舗だった場所を活用し、学校帰りの児童や1人暮らしの高齢者など地域住民が日常的に集う子ども食堂を開く。食堂は多彩なイベントを開き、そばにDIY(日曜大工)教室も整備する。幅広い世代の住民が集い、安心できる拠点を目指す。

 高校の非常勤講師で看護師の才川享子さん(68)=宮田町=と1級建築士の夫・忠明さん(68)が仏具店だった物件を改修し、子ども食堂「funcafe(ふぁんかふぇ)」とDIY教室を整備する。

 子ども食堂は平日の夕方を中心に週3、4日以上活動し、子どもや地域住民がいつでも通えるようにする。休日はカウンセラーや調理師、食育インストラクターの資格を持つ才川さんらが、健康、食育、子育てといった多彩な分野のイベントを実施する。

 DIY教室は、年齢や障害の有無を問わず人々が集まり、ものづくりに触れてもらう場にする。

 子ども食堂を整備する大町は重伝建の山町筋や金屋町に近いまちなかで、近くに保育園や小学校がある。

 才川さんは5年前から富山市の子ども食堂を手伝っており、さまざまな課題を抱える家庭に出会い、親子に寄り添った場所を開こうと考えた。

 「クラウドファンディングたかおか」で子ども食堂の運営資金などを募る。募集期間は24日までで、高岡市のホームページから寄付できる。才川さんは「みんなに安心してもらえるような居場所作りを進めたい」と話した。

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