ヴィアマテラス宮崎FW永野桃子、前後半で流れ一変の皇后杯・東洋大学戦に「後半の修正で強みが出せた」

サイドでの攻防が続いたヴィアマFW永野桃子と東洋大MF稲山美優[写真:©超ワールドサッカー]

難しい試合を勝ち切ったヴィアマテラス宮崎のキャプテンFW永野桃子が、東洋大学戦を振り返った。

なでしこリーグ2部に属するヴィアマは3日、福井県の日東シンコースタジアム丸岡サッカー場で行われた第45回皇后杯3回戦で、昨季のインカレ王者・東洋大と対戦。1-0で勝利を収め、4回戦進出を決めた。

前半は前からのプレスがはまらず、東洋大のボール回しに対して翻弄される時間が続いたが、後半は守備ラインを下げ、相手を引き込むことで対応。狙われていたウイングバックの背後のスペースを消し、逆に相手が前に出たことで生じたスペースを突いた。69分にはヴィアマの武器であるセットプレーから、今季のなでしこ2部得点王・齊藤夕眞が値千金の決勝点をマークした。

[3-4-3]の左ウイングバックとして先発出場した永野は、サイドでの駆け引きが続く中で前半はもどかしい展開だったが、後半の修正が大きかったと、試合後のコメントを残している。

「パス回しがうまいチームに対して、自分たちがどこまでできるかという思いで試合に入りましたが、想像以上に相手がうまくて、自分たちのサッカーで崩すことは難しかった。ですが、得意としているセットプレーで得点を奪えたことはよかったです」

「自分自身もそうでしたが、最初はチームとしてもやりたいことができず、少しイライラする部分もありました。それでも、臨機応変にやり方を変えていかないととは思っていて、後半は下がっての守備から入ったことで、前半に比べて、自分たちらしいサッカーや自分の強みでもあるサイド攻撃が機能しました。前半のうちに修正できたら良かったのですが、後半はしっかり修正できてよかったです」

ヴィアマは今季のなでしこ2部を無敗(14勝4分け)で優勝し、来季の1部昇格を勝ち取っている。皇后杯の2回戦ではまさに来季対戦する、なでしこ1部の朝日インテック・ラブリッジ名古屋(今季なでしこ1部2位)と先立って顔を合わせることとなり、苦しみながらも2-1で勝利を収めた。

永野は「負けなしだったことも含めて、なでしこリーガーとしてのプレッシャーもある」と感じながらも、チャレンジャー精神を忘れることなく、ヴィアマらしい攻撃的を見せられればと、次戦へ向けての意気込みを語った。

「リーグ戦で負けなしだったことも含めて、なでしこリーガーとしてのプレッシャーのようなものを一人一人が感じていると思いますが、相手が高校生であっても大学生であっても、チャレンジャー精神を常に忘れないようにとは言っています。ここまで来たら失うものは本当に何もないので、来週は自分たちらしいサッカーができたら1番いいですし、しっかりと点を決められるように頑張りたいと思います」

ヴィアマは4回戦でASハリマアルビオン、再びなでしこ1部のチームと静岡県の藤枝総合運動公園サッカー場対戦する。さらなる快進撃が続くか、注目だ。

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