姫路城おめでとう! 日本初「世界遺産」登録から丸30年、入城者数4年ぶり100万人突破

姫路城を背景に記念撮影をする家族連れら=11日午前、姫路市本町(撮影・辰巳直之)

 兵庫県姫路市の国宝姫路城は11日、日本初の世界文化遺産に選ばれて30年の節目を迎えた。入城口の近くでは、同市が記念撮影用のパネルを用意。多くの観光客が、白亜の大天守を背に写真に納まって祝った。

 姫路城は現存する国内最大の城郭建築で、建造物としての美的完成度の高さに加え、天守群や石垣の保存状態の良さなどが評価され、奈良・法隆寺とともに1993年12月11日に世界文化遺産に登録された。

 2009~15年には、大天守の漆喰壁を全面的に塗り替える「平成の大修理」があり、完成直後の15年度の入城者数は、過去最多の286万人に上った。

 新型コロナウイルス禍で入城者数は伸び悩んだが、本年度は11月に4年ぶりに100万人を突破するなど訪日客を中心に回復傾向にある。

 この日は、姫路城を借景とするインスタントカメラの記念撮影会を実施。参加者はその場で現像された写真カードに「30周年おめでとう」「姫路城 永遠に」などとメッセージを書き、ボードに貼りつけた。

 城郭巡りが趣味という神戸市東灘区の男性(62)は天守群を見上げ、「20年ほど通い続けているが、いつ見ても美しい。何百年とこの雄姿を残してほしい」と話していた。(井上 駿)

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