間伐未利用材の“活用”開始 西海市「木の駅」プロジェクト 資源や経済の循環へ

「木の駅」に集められた間伐未利用材など=西海市、旧西海南小グラウンド

 西海市内の山林に放置されていた間伐未利用材などを集め活用する「木の駅 西海の森」プロジェクトが本格的に始まった。9日は初の活動があり、関係者や市民らが集荷拠点「木の駅」となった同市西海町の旧西海南小グラウンドにヒノキなどを運び込んだ。
 プロジェクトは森林資源や経済の循環を図る市の「地域内エコシステム」モデル構築事業の一環。森林組合や地元住民、市などでつくる実行委(委員長・楠本強奥浦生産森林組合長)が取り組んでいる。
 この日は約30人が3カ所の市有林に分かれ作業。切り捨てられていたヒノキや広葉樹を長さ約2メートルの丸太にして、軽トラックでグラウンドまで運んだ。
 集まった木材は約5.6トン。業者に売るほか、マキやチップなどの燃料材に加工し販売する。
 売上金は独自の地域通貨券に替え、労働の対価として活動に参加した森林所有者や市民らに還元する。通貨の名称は英語で丸太を意味する「ログ」とポイントを掛け合わせた「ログポ」で、1枚500ポイント(500円相当)を予定。来年2月以降、大瀬戸町雪浦地区の一部店舗での利用開始を目指す。
 活動は定期的に実施。木の駅の場所は特定せず、搬出作業をする森林近くに設ける。

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