3本尊、新年へすっきり 日光山輪王寺ですす払い

日光山輪王寺の三仏堂で行われた3本尊のすす払い=14日午前8時45分、日光市山内

 日光市山内の世界遺産・日光山輪王寺で14日、年の瀬の風物詩「すす払い供養」が行われた。抜けるような冬の青空の下、僧侶や職員約100人が朝から、三仏堂など境内にたまった1年間のすすを清め、新年を迎える準備を整えた。

 三仏堂では午前8時過ぎ、本尊から魂を抜く「発遣(はっけん)」作法を行った後、僧侶たちが長さ6メートルほどのササぼうきを手に「お身ぬぐい」を実施。金箔(きんぱく)を傷つけないように、高さ7.5メートルの千手観音、阿弥陀(あみだ)如来、馬頭観音の3体の本尊のすすを払った。

 役僧の植木詳明(うえきしょうみょう)さん(40)は「2023年は日本で、世界でさまざまな情勢があった。来年は平和になるよう、心を込めてこの1年のすすを払った」と話した。

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