日出町の金輪島、大しめ縄9年ぶりに復活させよう 実行委、協力者募り準備進める【大分県】

大しめ縄に使うわらの準備作業に協力する子どもたち=日出町真那井
烏帽子岩(左)と鼎島に大しめ縄を飾り付ける。「当日は多くの人に参加してもらいたい」と呼びかけている
長さ約22メートルの大しめ縄作りに取り組む関係者

 【日出】日出町真那井の八代区にある通称「金輪(かなわ)島」に、大しめ縄をかけるプロジェクトが進んでいる。2014年以来、9年ぶりの伝統行事復活を成功させようと、関係者は「大しめ縄を取り付けるには、人手が必要。多くの人に参加してもらいたい」と呼びかけている。

 金輪島は同区八代港近くの浅瀬にある夫婦(めおと)岩で、鼎(かなえ)島(高さ約7メートル)と隣にある烏帽子(えぼし)岩(高さ約6メートル)を合わせた名称。1995年に地元の有志が地域を盛り上げようと、大しめ縄の飾り付けを始めた。

 2003年に台風の影響で、金輪島周辺の崖が崩れ、近寄れなくなったため、行事を中断。12年に再開し、14年も実施したが、以降は地域住民の高齢化などで中止が続いていた。

 行事の復活を望む声が多く、今年は実行委員会「八代区金輪島にしめ縄をかける会」(佐藤隆信会長)を立ち上げた。地元住民だけでは難しいため、協力者を募って準備を進めてきた。

 16、17の両日は、八代港近くに子どもから大人まで多くの人が集まり、長さ約22メートルの大しめ縄に使う3本の大縄を作った。

 行事が始まった当時を知る工藤智弘さん(65)=町内真那井=は「大しめ縄を見に来る人は多かった。にぎわいを取り戻すために多くの協力を得られてありがたい」と感慨深げ。

 大しめ縄の編み上げと取り付けは23日午前8時半から実施する予定。人手が必要になるため、佐藤会長(81)は「興味のある方はぜひ参加してほしい。一緒に新年を迎える準備を」と話した。

 飛び入り参加も可能だが、参加者数を把握するため、できるだけ電話での申し込みを求めている。佐藤会長(090.8769.7681)。    

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