【豊後高田】豊後高田市松行の戴星学園(小田豊昭学園長、84人)がリデュース・リユース・リサイクル推進協議会(東京都)の功労者表彰で、本年度の会長賞を受賞した。アルミ缶回収と販売益による寄付、環境意識を高める授業など30年以上にわたる活動が評価された。県内の学校が同表彰を受けたのは初めて。
表彰は循環型社会の形成を目的に、リデュース(発生抑制)・リユース(再使用)・リサイクル(再資源化)の3R活動に率先して取り組む個人、グループ、学校、自治体、企業などを対象にしている。
戴星学園は1990年、前身の都甲小6年生が地域住民と協力して毎週水曜日に廃品回収を始めたのをきっかけに、アルミ缶やスチール缶の回収を続けている。学年ごとにテーマを掲げて環境問題や近くの川の生態系を学ぶなど、環境意識を高める授業に取り組む。
アルミ缶は毎年2トン以上を回収し、販売益で福祉用品を購入して市社会福祉協議会に贈っている。累計は車椅子43台、介護ベッド19台、介護テーブル2台に上る。
本年度の会長賞18件のうち学校は2件だった。
小田学園長は「地域、保護者、児童生徒の取り組みが認められた。企業の受賞が多い中、教育活動が認められたことを誇りにする」と喜ぶ。
昨年度の児童生徒会長で9年生の川口陽輔さん(15)は「これまでつないできた努力の結晶が評価されてうれしい。後輩にこの伝統を受け継いでいきたい」と話している。