調査が不十分…上尾市議会、市立中のいじめ「再調査」請願を採択 副市長「するかしないか含め検討」

上尾市役所=埼玉県上尾市本町

 埼玉県上尾市議会は12月定例会最終日の25日、いじめ問題の調査に関する請願を賛成多数で採択した。

 請願によると、昨年度市内中学校で起こったいじめ重大事態について、市教育委員会が設置した外部の有識者など第三者による調査委員会の調査方法、体制、内容に多数の不備があるとして再調査を求めている。

 市教委は、今年8月、市立中学校に通っていた女子生徒が2019年以降、同学年の男子生徒から繰り返しいじめを受けて不登校になり、その後心的外傷後ストレス障害と診断された問題についての報告書を公表した。報告書では、いじめの事実を認め、学校側の不適切な対応を指摘、実践的なマニュアル作りなどを提言した。

 しかし請願を出した市民によると「担当課への聞き取り調査がなく、学校の対応についても調査が不十分」としている。

 採択を受けて、坂本泰孝副市長は取材に対し「報告書を改めて精査し、再調査をするかしないかを含め検討したい」と話した。

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