弘前大開発リンゴ、飲み比べで知って 果汁100%ジュース5本セットを商品化

弘前大が開発したリンゴ5品種で作ったリンゴジュースセット

 弘前大学農学生命科学部藤崎農場は今秋、これまでに品種開発したリンゴのうち5種類を使った果汁100%ジュース5本セットを商品化した。来年秋の販売に向けてリサーチなどを進める予定で、同大の技術力PRと各品種の知名度アップを目指す。

 5品種は、強い甘みと蜜が特徴の「きみと」、果肉まで赤い「美紅(みく)」、果肉がピンクで甘酸っぱい「紅の夢」、豊かな香りの「弘大みさき」、蜜が多くジューシーな「こうこう」。

 同農場で育てたリンゴを使い、味比べしやすいよう品種ごとに180ミリリットル瓶に詰めた。ラベルは同農場職員がデザインし、きみとは輪切りにした時の蜜の形を花の絵で表すなど、それぞれの品種の特徴をイラストにした。板柳町産業振興公社りんごワーク研究所が技術協力した。

 今後、東京や大阪の県アンテナショップなどの協力で価格や販売戦略を検討し、来年秋に1600セット製造する。学部長の東信行教授は「贈答品にちょうどいいサイズ。商品販売を通じて弘大ブランドを高めたい」、品種開発を担当する林田大志助教は「各品種の知名度が上がれば、生産に取り組んでいる農家の利益もアップできる」と語った。

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