福井発…運転代行の配車アプリ「スグクル」開発 県内8業者登録、即座手配も可能

運転代行アプリ「スグクル」の予約画面。車種や目的地を打ち込めば運転代行業者へ通知が送られる

 配車アプリ開発運営の「スグクル」(福井県坂井市春江町、安達正之社長)が運転代行の配車アプリを開発し、11府県で運用を始めた。予約した時間、場所に業者が迎えにくるシステムで、福井県内でも8業者が登録。代行業者の持続的な経営を後押しするほか、利用者の利便性向上を図る。

 社名と同名のアプリ「スグクル」は迎車場所や時間、目的地などを入力すれば、複数の代行業者に情報が送られ、最初に反応した業者が対応する。事前予約だけでなく、即時手配も可能という。料金は距離に応じて全業者同じだが、人手不足など代行業者の厳しい経営状況を鑑み、通常の約3割増しとしている。

 アプリは現在、県内では代行業者8社(約30台)と提携し、県内全域をカバーしているという。これまで繁忙期を中心に、利用客を長時間待たせるなどの課題があったといい、アプリにより解決を目指す。

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 また、代行業者は会社規模などにかかわらず顧客獲得の機会が増えるため、業界全体の意欲向上、サービス向上につなげたい考え。配車スケジュールが立てやすくなり業務効率化も期待できるという。小宮進・最高執行責任者(COO)は「代行業者と消費者とのマッチングをシステム化することで市場を活性化させていきたい」と話している。

 同社は県内の提携代行業者を増やしていくほか、対象の都道府県も増やす考え。アプリ利用は無料。

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