焦りからミス、初戦で涙 青森山田、高鍋(宮崎)に14-33 高校ラグビー

【1回戦・青森山田-高鍋(宮崎)】前半16分、青森山田のNo8アントニオがトライを決め、5-7とする

 第103回全国高校ラグビー大会は27日、51チームが参加して大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕した。第1日は1回戦9試合が行われ、青森県代表の青森山田は高鍋(宮崎)に14─33で敗れ、5度目の花園で初めて初戦で姿を消した。

 青森山田は高鍋のテンポの速いパス回しと、低く鋭いタックルに苦しめられた。前半こそ互角に戦ったが、後半、徐々に突き放された。

 青森山田も高鍋も、ともに展開ラグビーを得意とするチーム。青森山田は、得点源で突破力のあるNo8アントニオが徹底マークされた上、相手のディフェンスに手こずり、前進が阻まれる状況が続いた。一方の高鍋は、素早くパスをタッチライン際までつなぎ、トライを重ねた。

 事前に高鍋の攻撃パターンを研究していたが、FW陣がラックの近くに寄り、外が空いてしまう場面が目立った。「思った以上に(パス回しが)速かった。ディフェンスが後手後手に回ってしまった」と橋本監督。主将のSO中村は「ディフェンスが綿密にできず、自分たちの形に持ち込めなかった」と悔やんだ。後半は焦りからか、アタックでミスが続き、逆に相手にチャンスを与えてしまった。

 速さと力強さ。課題は見えた。橋本監督は「1、2年生が高いレベルの試合を経験できた。チームをまたつくり直す」と前を向いた。中村は「後輩は中学からラグビーをしてきたメンバーが多い。ぜひ今大会の経験を生かしてほしい」と、シード校撃破の夢を後輩に託した。

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