宇都宮大の学生団体 来年度も生理用品提供 企業協賛で購入費確保

大学内のトイレに生理用品を備える活動に取り組む学生たち=宇都宮大

 宇都宮大のキャンパス内にある女子トイレに生理用品を備えるため、同大の学生団体「Free!!!!」は来年度分の購入費用を確保した。企業に呼びかけて協賛金を得た。生理用品を無償で使用できることで金銭的負担が減り、急な月経にも対応できるなど学生の安心感につながる。同団体は常備を目指し「今後も地域や大学に協力を呼びかけていきたい」としている。

 同大では、生理用品の提供や生活困窮などの相談に応じる宇都宮市の「つながりサポート女性支援事業」によって、キャンパス内の女子トイレ10カ所以上に生理用品を備えている。このほか、無料配布会などにも協力した。

 女子学生から「生理用品の配布を続けてほしい」という意見が多く寄せられたため、同団体は地元に関係する企業に協賛を依頼。6社から賛同を得て、目標の20万円を集めた。

 来年度分は1万6千個程度を購入し、学内のトイレに備え付ける。また、感謝を表すため協賛企業を紹介するポスターを制作し、女子トイレの個室に掲示する予定という。

 同団体は月経や性について理解を深める活動も行っている。11月末には助産師を招いて、男性メンバーとともに月経周期や生理用ナプキンの吸水性能を確かめる勉強会を行った。

 地域デザイン科学部3年木村結菜(きむらゆいな)さん(21)は「今後も生理用品の常備に向けた活動を続け、月経や性教育に関する勉強会も検討したい」と話している。

© 株式会社下野新聞社