年の瀬の30日、各地の商店街や市場は、正月用の食材や飾りなどを買い求める客らでにぎわった。「神戸の台所」として親しまれ、約130店舗が並ぶ東山商店街(神戸市兵庫区)も盛況を見せた。
数の子やタイ、鏡餅や飾り花など縁起物が店先を彩り、「安いよ、買うてって」という店主らの威勢の良いかけ声が響いた。
家族4人で牛肉を買いに来た同市垂水区の日下真一さん(43)は「今年初めて来たけど、にぎわいがすごくて驚いた。年末は皆で焼き肉をして過ごしたい」と笑顔で話した。
正月飾りやポチ袋を扱う佐藤紙店(兵庫区東山町1)の佐藤実さん(79)は「今年の年末は例年より暖かくて人通りが多い。大人数で集まる機会が戻ってきて、正月用の商品の需要も増えてありがたい」と話した。(綱嶋葉名)