黎智英氏「米国の側に立つ」と発言

壱伝媒集団(ネクストメディア)の創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏と『りんご日報』の関連会社3社が外国勢力との共謀罪に関与した件の裁判が継続され、検察は1月2日午後も法廷で冒頭陳述を読み上げた。1月3日付香港各紙によると、検察は、2019年から2020年にかけて香港版国家安全法が施行される前の黎氏のインタビュービデオを複数流した。黎氏が当時のペンス米副大統領とポンペオ国務長官に接見し、「香港の戦い」について説明したと述べた。「もし今日、米国と中国が冷戦を開始したら、我々は米国の側に立ち、最前線であなたのためにすべてを犠牲にする」と述べ、米国からの支持を得ることを期待。その後、黎氏は「米国が本当に深刻で厳しい制裁を行えることを望む」と述べた。

2019年7月に訪米した黎氏はシンクタンクの民主主義防衛財団(FDD)のインタビューに応じ、「香港市民にとって圧政との戦いは道徳的強さをかけた戦争だ。精神的な強さを除いて、我々は銃も金も持っていない。失うものは何もないので、相手を倒すには精神的な強さに頼るしかない。そして米国は自分たちがどれほど重要な武器を持っているかを忘れているようだ。中国が通商交渉に参加したいのであれば、米国の道徳的威信が交渉のテーブルにおける主要な交渉材料となる。これはまさに中国に欠けているものである」「力を持たなければならない。米国と世界が中国を必要とする以上に、中国は米国と世界を必要としている」と述べた。黎氏は当時のペンス米国副大統領とポンペオ国務長官に接見し、「香港は米国が支持する同じ価値観のために戦っている。私たちはあなたの敵の側であなたの戦争を戦っている。抵抗戦争を続けるためには米国の支援が必要」と要求したことを明らかにした。

2020年8月、フィナンシャル・タイムズ紙は同年4月末の黎氏への独占インタビューの抜粋を掲載し、黎氏は「中国共産党は非常に強力であり、習近平は決して途中で諦めることはない」「香港を救うか、中国共産党の完全な乗っ取りを中止するには、国際社会、米国、その他の政府が支援しなければならない。それが生き残る唯一のチャンスだ」と語った。2020年5月11日には「Yahoo TV」YouTubeチャンネルの台湾番組でインタビューを受けた。自身の逮捕に対する国際的な注目について尋ねられたとき、「 CIA (中央情報局) のことを考えてください。私は本当にアメリカに影響を与えたい。私は本当にイギリスに影響を与えたい。そして私は本当に外国に影響を与えたいです。彼らのサポートが私たちを生き延びさせる唯一のもの。今私たちが非常に必要としているのは外国軍である」と述べた。

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