もらえるなら欲しいけど…巨大壁画の解体パネル、持って帰れる? 神戸・名谷駅 最大27キロ、19点無料配布

存在感を放っていた解体前の巨大壁画=2023年6月、市営地下鉄名谷駅

 駅ビルの改修で解体された市営地下鉄・名谷駅(神戸市須磨区中落合2)の巨大壁画「春の風」について、市交通局は一部を希望者に無料配布すると発表した。「もらえるなら欲しい」という声があったためで、17日まで同局ホームページで申し込みを受け付ける。

 同局によると、壁画は1977年に名谷駅が開業した際、須磨ニュータウンの玄関口を飾るため、京都の陶芸家・河合紀さん(故人)が制作した。清水焼のパネルをつなげて描いた縦8メートル、横14メートルの大作で、駅のシンボルとして住民に親しまれてきた。

 しかし、2023年7月から駅ビルの改修工事が始まり、壁画は解体されることに。惜しむ声が複数届き、希望者に無料で配布することが決まったという。壁画のタイトル部分は、新駅ビルにモニュメントとして展示することも検討している。

 配布するのは良い状態で解体できたパネル19点。1人1点までで、1月29日~2月2日の配布期間に名谷駅で受け取ることが条件。転売は禁止する。

 ただパネルは約4キロ~約27キロと相当の重さ。担当者は「一度サイトで見ていただき、持って帰れそうか判断していただければ…」と話している。 (井沢泰斗)

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