知事「ヘリで避難開始」 珠洲で600人超孤立

潰れた民家=4日午後1時50分、輪島市町野町大川

 珠洲市の泉谷満寿裕市長は5日、県災害対策本部員会議にオンライン出席し、同市折戸町、川浦町で確認されていた孤立集落は同日朝までに解消したと報告した。石川県によると、両町には計約160人が取り残されていた。馳浩知事は、陸路での救援が困難な外浦地区の孤立集落解消に向け、同日中にヘリコプターによる避難を開始したいとの考えを示した。

 泉谷市長は住民約300人がとどまっている大谷町(大谷小中学校)についても「何とか自衛隊車両は通れるようになった」と説明した。

 一方、県によると、珠洲市では新たに三崎町寺家、同町杉山、同町雲津で孤立集落が確認された。市内では600人以上が依然救出を待っているとみられる。

 能登町では水滝地区に5人ほどが孤立していることが判明。5カ所に40人以上が残っている。輪島市は14地区、穴水町は麦ケ浦地区に約20人が孤立している。

 七尾市の茶谷義隆市長は会議で、中島町河内地区の孤立集落は同日朝までに解消されたと説明した。

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