〈1.1大震災〉県内住宅被害、700件超に

 石川県で最大震度7を観測した能登半島地震で、富山県は7日、県内の被害状況を発表した。住宅被害は午後1時時点のまとめで前日から99件増え、704件となった。広範囲で断水が発生した氷見市では、依然として約5100世帯が未復旧。地震発生から8日で1週間を迎えるが、県民2人の石川県での死亡が判明するなど、影響はなお広がっている。

 県によると、新たに確認された住宅被害は小矢部市で73件、高岡市で23件、朝日町で2件、入善町で1件で、いずれも一部破損か未分類。全壊は氷見市の16件、半壊は同市の22件で変わっていない。県の担当者は、市町村による確認が進むにつれ件数が増えているとし「まだ増える可能性がある」と指摘した。

 人的被害は重傷3人、軽傷38人で変わらない。富山市は4日以降、市内在住の男子中学生と30代女性が石川県への帰省中に被災し、死亡したとの情報を把握し、公表した。市によると、30代女性は珠洲市の実家を家族と訪れており、家屋の倒壊に巻き込まれた。

 1万4千世帯が断水した氷見市では、9750世帯が復旧した一方、4200世帯で水が出ない状態が続き、水は出るが飲料用には使えない「通水世帯」も50世帯ある。小矢部市では28世帯が未復旧。

 避難所は全15市町村が計420カ所で開設し、7日午後1時時点で高岡、氷見、小矢部、射水の4市の計15カ所、避難者は158人となっている。

© 株式会社北國新聞社