小松・粟津温泉に200人避難 ペット同伴も、輪島市から

宿泊先の旅館で、部屋着を選ぶ車いすの被災者(右)=7日、小松市粟津温泉の旅館

 小松市は8日、能登半島地震で被災した輪島市深見町の住民や帰省者計30世帯60人の広域避難を受け入れた。いずれも粟津温泉の旅館など5施設に宿泊した。小松市は6日から、孤立集落の解消を図る県の取り組みに協力しており、避難者は累計で85世帯196人に上った。

 8日の避難者は、ヘリ2機で航空自衛隊小松基地まで運ばれた後、宿泊先に向かった。このうちペットの犬を連れた3世帯7人は、愛犬と宿泊できる専用ホテル「湯快わんわんリゾート粟津」に泊まった。輪島市深見町からは6日夜にも、31世帯60人が粟津温泉に避難していた。

 小松市は5日に県の要請を受けて、6~8日の3連休中に連日、職員50人体制で被災者受け入れに当たった。宮橋勝栄市長は「被災者に災害関連死が出ることが心配だった。やらない理由を探さずに、どうしたら受け入れられるかを考えて取り組んだ」と振り返った。

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