罹災証明書の受付開始 珠洲、能登

罹災証明申請受付が始まり、被災者が続々と訪れた=9日午前10時、珠洲市役所

 能登半島地震で甚大な被害が発生した珠洲市で9日、罹災証明書の申請受付が始まった。訪れた人たちは担当者に壊れた家の写真を見せながら「家が完全に崩れた」「中がめちゃくちゃになった」と窮状を説いた。

 午前8時半の受け付け開始までに約20人が集まったため、15分前倒しで始まった。

 珠洲市正院町飯塚の宛塚幸一郎さん(46)は、母と暮らす自宅の柱がほとんど折れて、住むことができない状態になった。母は金沢市にいる宛塚さんの姉の元に避難したが、自身は車中泊をしている。「仕事もあるので珠洲で暮らしていくしかない。一刻も早い支援が必要だ」と話した。

 珠洲市内では、住宅の全壊や半壊が多数発生しているが、正確な数は把握できていない。

 窓口の開設時間は午前8時半~午後6時半で、土日祝日も受け付ける。

 能登町でも9日、罹災証明書の申請受付が始まり、業務開始前に約50人が列をつくった。

 穴水町と輪島市は現時点で、受け付け窓口開設時期のめどが立っていない。

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