線路復旧は雪解け後 黒部峡谷鉄道、鐘釣橋の被害

橋桁が落石でへこんだ鐘釣橋(黒部峡谷鉄道提供)

 黒部峡谷鉄道(黒部市)は9日、能登半島地震の影響で落石被害を受けた鐘釣橋の画像を公開した。線路の枕木の損傷や橋桁のゆがみが確認できる。同社は春の雪解け後に復旧に着手する方針で、5月1日に予定している鐘釣駅までのトロッコ電車営業運転再開が遅れる可能性がある。

 鐘釣橋は始発駅の宇奈月駅から約14キロ上流、終点・欅平(けやきだいら)駅一つ手前の鐘釣駅付近の黒部川に架かる全長86メートルの鉄橋。同社が8日まで行っていた沿線設備調査で、東鐘釣山からの落石により損傷したことが分かった。

 来シーズンの営業運転計画では、4月20日に宇奈月-笹平間で運行を開始、5月1日に鐘釣まで延長し、同10日に欅平まで全線開通する予定。欅平駅は6月30日に一般開放される黒部宇奈月キャニオンルートの起点となっており、ルート開放への影響が懸念される。

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