珠洲市、能登町でも中学生集団避難 3市町の850人対象 保護者に意向調査

 能登半島地震で被災した中学生を集団で避難させる動きが奥能登の自治体に広がってきた。輪島市に続き、珠洲市、能登町も保護者への意向調査を開始。対象生徒数は3市町で計850人に上る。被災地では大半の校舎が避難所として使われていることから、授業再開のめどが立っていない学校が多く、輪島、珠洲市は白山市へ、能登町は人数に応じて移転先の自治体を決める。

 輪島市内では全3中学に401人が通っている。意向調査は連絡用の通信アプリを活用して実施し、現時点で二百数十人が避難を希望。ただ、未回答が残っており、避難生徒数の最終調整を進めている。

 生徒のみの避難で、白山ろく少年自然の家(白山市瀬戸)、白山青年の家(同市八幡町)のいずれも県施設を受け入れ先とする方向。期間は2カ月程度を想定し、教員が随行する。授業に関しては、移転施設内で行うか、白山市内の学校を借りるかなどを選択肢としている。

 能登町教委も町内全4中学校の生徒248人に対し、町外の学校に避難するかどうかを尋ねる調査を始めた。保護者宛てに電子メールで送信、避難を希望する場合は15日までの返信を求めている。

 珠洲市では11日に3小中が2日遅れで3学期をスタート。市教委は残る8小中、義務教育学校(9年制)でも順次授業を再開する予定だが、全中学生199人のうち希望者については白山市内に避難させるとしている。

© 株式会社北國新聞社