●本紙掲載なとみさん漫画読み上げ
●町内小中学校6日遅れ再開
1日に発生した能登半島地震から2週間がたった15日、内灘町と中能登町の小中学校で6日遅れの始業式が行われた。能登から避難児童2人を受け入れた内灘町大根布小では、英利恵校長が能登の被災地でたくましく生きる姿を描いた本紙4コマ漫画を紹介し「優しい心が困っている人を支える」と説明。児童は不安と希望を抱えながら、相手を思いやる大切さを学んで3学期をスタートさせた。
大根布小の始業式はオンラインで行われ、児童250人は各教室で能登半島地震の犠牲者に黙とうをささげた。英校長は北國新聞7日付朝刊で掲載されたイラストレーター・なとみみわさん(能登町出身)の漫画を読み上げた。
「困った時はお互い様やがいね」と、わずかに残った飲料水をお隣さんに差し上げるおばあちゃん。着の身着のままで避難所に来て、上着や靴下、お菓子を渡され、「まんであったかい」と喜ぶ親子。英校長は気持ちを込めてせりふを読み「誰もがこの地震に傷つき、不安になっています。みんなの思いやりの心があれば、傷や不安は少しずつ小さくなります」と呼び掛けた。
6年生の東沙羅さん(12)は「思いやりの心を持ちたい」とし、6年生の浜本悠太さん(12)は「早く授業がしたかった。みんなの不安を解消できるよう笑顔で過ごしたい」と話した。
内灘町では15日、小学校5校、中学校1校で3学期が始まった。通学路の被害が甚大な西荒屋小は22日から鶴ケ丘小の教室を借りて授業を始める。