とんぼ団子に無病息災、豊作願う 那須・菊地さん方に今年も

菊地さん方の玄関に飾られたとんぼ団子

 【那須】小正月の飾り物「とんぼ団子」(繭玉団子)が14日、大畑の無職菊地尚(きくちたかし)さん(86)方の玄関を今年も彩った。

 とんぼ団子は無病息災、豊作などを願う飾り付け。かつては伊王野、芦野地区などの多くの家庭で作られていたが、現在も作っているのは数軒のみという。

 妻の良子(りょうこ)さん(85)、孫の詩織(しおり)さん(19)が米粉約7.5キロを使って赤、白、緑、黄色の計500個以上の団子を準備した。所有する山から採取した約3メートルのミズノキの枝に、団子を尚さんと3人で一つ一つ刺して飾り付けた。

 近年は飾りを写真に収めようと訪れる人もいるという。良子さんは「地元の伝統を途切れさせないように、これからも毎年続けていきたい」と話す。

 飾りは18日に取り外すという。

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