「懐かしの学校備品を売ります」 20日に旧新切小でオークション 長崎・南島原市

オークション対象品の人体模型(南島原市教委提供)

 理科室の人体模型や顕微鏡、音楽室のスピーカー、校長室の応接椅子も-。長崎県南島原市は20日、2021年3月に閉校した有家町の旧新切小で、備品のオークションや現金販売をする。廃校備品は全国的にネットオークションに出品するケースが増えているが、市は会場に実物を展示し、来場者に落札してもらう。
 オークションは黒板や机、キャビネット、体操用マットなど主に大型の用具類が対象。ドラムやシンバル、木琴、タンバリンなどの楽器やつぼ、メスシリンダー、地球儀など教材備品を現金販売の対象にしている。物品リストは市ホームページに掲載。
 市教委によると、06年の新市誕生時の小中学校数は39校だったが、少子高齢化に伴い、現在は23校と統廃合を進めている。廃校のうち計9校は美術館や食堂・カフェ、民間貸し付けなどで利活用。借地料など関連費用は年間計約470万円に上る。
 今回のオークション・現金販売の売上金は市の一般会計に繰り入れる予定。担当職員は「今回が3回目で市外の方もオーケー。閉校した校舎には備品が残っている。廃棄するよりも少しでも活用していただければ」と来場を呼びかける。

オークション会場の旧新切小=南島原市有家町

 20日は午前9時半から事前説明会。オークションは午前10時~11時、開札は11時~正午、現金販売は午前10時~正午に実施。落札者は当日の支払いと持ち帰りが必要。トラックなどの貸し出しはないため、運搬手段は各自で用意。問い合わせは、市教委教育総務課(電0957.73.6701)。

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